本田くんを振り向かせたい

観覧車事件

「お前さぁ…。まさか高所恐怖症じゃねーよな?」
なぜか私は本田くんと遊園地に来ている。
しかもここは観覧車。
ううっ。怖いよぉ…。

ことの始まりは三時間前。
『今日、遊びに行かねぇ?』
『え、何で…』
『暇じゃん』
『どこ行くの?』
『遊園地』
観覧車乗らないでよね。
まさかね!
そんな人じゃないよね?

で、信じてたのにっ!
「観覧車なんて乗りたくなかったのに…」
「遊園地と言えば観覧車だろ。ジェットコースターも無理なんだろ?」
「うん。本田くんってジェットコースター…」
「無理。怖いし」
まぁ、普通の奴はそうだよね~。
頂上に着いたとき、途端に車体が揺れた。
「きゃあーーっ!」
思わず本田くんに抱きついた。
「お、落ち着け!」
そして車体は停止した。
ううっ…高いよぉ…
そう思うと怖くてしかたがなかった。
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