大好きな人へ。
「ま、あすかがいいんだったらいいんだけど、やっぱ心配だよ…」



「心配してくれたありがと。でも、大丈夫だよ?」



「そう?でも、なんかあったら言ってね?」



「もちろん。」



一花は、心配性だな。



「あ、一花。」



「ん?」



「私その彼と会うことになった。」



「そっか、よかった・・・・・・は?はいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?あすか!?今、なんて言った!?」



「会うことになった。」



「正気!?」



「え?うん。」



「ネットの人で相手がどういう人かわからないんだよ?!」



「うん。だからだよ?確認のためにも、会いに行くし、私も、あの人に会いたいから…」



「そっか…でも、うーん。。」



「大丈夫、いざとなればちゃんと逃げるから。」



別に雅さんを信じていないわけではない。



ただ、少しの恐怖感…不安はあるの。



「絶対だよ?約束。これだけは、約束して。」



「約束する。」



一花の了承も受けたし、後は…あのシスコンに言うか。



そして、私は一人の男に通話をかけた。



案の定、ワンコールで出た。



「気持ち悪い。」



『おいおい、実のお兄ちゃんに向かってそれは無いだろ?』



「はいはい。あのさ、お願いがあるんだけど」



『お?どした?』



「今週の土曜日から火曜まで東京に行くことになったから、飛行機とっておいて欲しいんだけど」



『1人か?』



「ううん。友達と」



『そうか、分かった。あ、今日撮影が長引きそうだから帰るのが朝になるかもしれない、』



「そ、なら、軽く食べれるもの作っておくね」



『助かるよ。なるべく早く帰るよっ』



「いや、別にいい。じゃ、頑張って」



ほんと、シスコン。



「お兄ちゃん?」



「うん。」



「いいよな〜お兄ちゃんがあのspadeのリーダーなんてー」



「まさか、そのspadeのリーダーともあろう方がシスコンだなんて…それが私の兄なんて…」



気が重い。



「その兄のLIVEに行くほど好きなんでしょ?」



「違うでしょ、一花でしょそれ」



「まーねー、だって遼くんてspadeので人気ナンバーワンだよ!?」



「そーらしいね」



「ま、雅くんもそれに並ぶくらいすごい人気だもんね〜」




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