冴えない私の周りは主役級ばかり~雫の恋愛行進曲〜
『ヒロトから連絡とか珍しいね。どうしたの?』



『チャットの返信が電話とか雫らしいな』



『まあね。で、用件は?』



そう尋ねると、彼は少しの沈黙を挟み電話口に言葉を紡いだ。



『まあ、なんだ、昨日の事だけど気にすんな。小春もあんな性格だからな。アイツも悪気があって言ってる訳じゃないし』



『へー、ヒロトが小春の為にわざわざフォローの連絡よこすなんて、珍しい事もあるのね?』



『っ……! 違う! 俺は別に小春のフォローがしたい訳じゃないぞ!』



『分かってるって。何年、小春と一緒に居ると思ってるのよ。心配しないで、気にしてないから』



『……もういい。雫が元気ならそれでいい』



『わたしは何時だって元気モリモリよ! じゃあね!』
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