冴えない私の周りは主役級ばかり~雫の恋愛行進曲〜
彼女に言われるまま顔を洗い、適当な服装に着替えて、小春とショッピングに出掛けた。
ショッピングと言っても半田舎なこの街だ。駅前にある大型ショッピングモールぐらいしかない。
正直、出掛ける気分では無かったが、小春は服を買いに行くと言ったのだから、着いて行くしかない。それには理由があるのだ。
「徒歩、徒歩徒歩トホホッホ♪」
「何それ?」
「えっ、別に理由はないけど……」
「変なの」
そんなどうでもよい会話を挟みながら、二人並んで歩く。
すれ違う男性は大抵がチラリと此方に視線をやる。
いつもの事だ。
その視線は僅かにわたしから外れて小春へと注がれる。
うーん、美少女に磨きがかかってらっしゃる。
「何? ジロジロと見て」
「あっ、ゴメンね。やっぱり小春の長い髪が綺麗だなって思って」
「……そう言えば雫、髪伸びたわね。少し前まで『長い髪にメリットなし。メリット(商品名)は有るけどね』とか、つまらないダジャレ言ってたのに?」
ショッピングと言っても半田舎なこの街だ。駅前にある大型ショッピングモールぐらいしかない。
正直、出掛ける気分では無かったが、小春は服を買いに行くと言ったのだから、着いて行くしかない。それには理由があるのだ。
「徒歩、徒歩徒歩トホホッホ♪」
「何それ?」
「えっ、別に理由はないけど……」
「変なの」
そんなどうでもよい会話を挟みながら、二人並んで歩く。
すれ違う男性は大抵がチラリと此方に視線をやる。
いつもの事だ。
その視線は僅かにわたしから外れて小春へと注がれる。
うーん、美少女に磨きがかかってらっしゃる。
「何? ジロジロと見て」
「あっ、ゴメンね。やっぱり小春の長い髪が綺麗だなって思って」
「……そう言えば雫、髪伸びたわね。少し前まで『長い髪にメリットなし。メリット(商品名)は有るけどね』とか、つまらないダジャレ言ってたのに?」