冴えない私の周りは主役級ばかり~雫の恋愛行進曲〜
シンデレラガール【雫side】
入学式を経て数週間後のある土曜日。
わたしはベットに寝そべり羞恥と怒りに震えていた。
手にはスマートフォン。
瞳にはまとめサイトが映し出されている。
『ポエムかよw』『これは酷い』『豪語は深いが文章からセンスの無さが感じられる』
画面を下へとスライドさせると、辛辣なコメントが好物を見つけた蟻んこの様に隊列を組んでいる。
晒されてしまったのだ。
わたしが書いている小説を。
「グァァァァ~、くっそー、誰だよ晒した奴。しっかも擁護する奴一人もいないし~」
携帯を投げ捨てて、部屋の床をゴロゴロと転がった。
冷んやりしたフローリングが、わたしの羞恥と怒りで火照った体を冷ましてくれる。
「入学式の時にアクセス数増えたのってコレが原因だったのか~。ぬか喜びも甚だしいよ」
程なくして転がるのも疲れた為、むくりと立ち上がり一階のリビングへと降りた。
「お母さん明日のバーベキューの食材だけど買っておいてくれた~?」
「トウモロコシでしょ。玄関の脇に段ボール詰めにして置いてあるから」
「あんがと~」
「それより雫ったら、折角の休日なのにこんな時間までそんなだらしない格好で。蓮くんたちとの予定も無いの?」
専業主婦の小言が始まった。
部屋着なのだから短パンとTシャツで事足りる。
それにしてもマミーは何かにつけて、わたしと蓮を引っ付けようとしてくる。
確かに幼い頃、彼とは結婚の約束をしたが、事理弁識能力に欠けるので契約は無効だろう。
というより蓮はそんな事を覚えてもいないだろう。
「蓮たちはライブハウスで練習してるし」
「一日中、練習している訳じゃ無いんでしょ? そうだ、夕飯に蓮くん誘おうかしら?」
「やめてよー! そんな事したらお母さんとは一生口きかないからね!」
わたしはベットに寝そべり羞恥と怒りに震えていた。
手にはスマートフォン。
瞳にはまとめサイトが映し出されている。
『ポエムかよw』『これは酷い』『豪語は深いが文章からセンスの無さが感じられる』
画面を下へとスライドさせると、辛辣なコメントが好物を見つけた蟻んこの様に隊列を組んでいる。
晒されてしまったのだ。
わたしが書いている小説を。
「グァァァァ~、くっそー、誰だよ晒した奴。しっかも擁護する奴一人もいないし~」
携帯を投げ捨てて、部屋の床をゴロゴロと転がった。
冷んやりしたフローリングが、わたしの羞恥と怒りで火照った体を冷ましてくれる。
「入学式の時にアクセス数増えたのってコレが原因だったのか~。ぬか喜びも甚だしいよ」
程なくして転がるのも疲れた為、むくりと立ち上がり一階のリビングへと降りた。
「お母さん明日のバーベキューの食材だけど買っておいてくれた~?」
「トウモロコシでしょ。玄関の脇に段ボール詰めにして置いてあるから」
「あんがと~」
「それより雫ったら、折角の休日なのにこんな時間までそんなだらしない格好で。蓮くんたちとの予定も無いの?」
専業主婦の小言が始まった。
部屋着なのだから短パンとTシャツで事足りる。
それにしてもマミーは何かにつけて、わたしと蓮を引っ付けようとしてくる。
確かに幼い頃、彼とは結婚の約束をしたが、事理弁識能力に欠けるので契約は無効だろう。
というより蓮はそんな事を覚えてもいないだろう。
「蓮たちはライブハウスで練習してるし」
「一日中、練習している訳じゃ無いんでしょ? そうだ、夕飯に蓮くん誘おうかしら?」
「やめてよー! そんな事したらお母さんとは一生口きかないからね!」