異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~
「さっぱりしてて、冷たくて……おいしいな。身体の中から体温を下げてくれるみたいだ」
「カイエンスは暑くて湿度も高いからね。こういうときって、生クリームたっぷりのケーキより、さっぱりしたものが食べたくならない?」
「うん、確かに。でも、雪が作ったものはいつ食べてもおいしいよ」
その顔を見ていれば、エドガーの言葉がお世辞でないことはわかる。
それによっぽど寒天ゼリーをお気に召してくれたのか、あという間に平らげてくれた。
それからひと休みとばかりに、ふたりで雲ひとつない青空を見上げる。
海のほうから吹いてきた風はかすかに潮の匂いがして、自分がものすごく遠いところまで来てしまったような気になった。
「ようやくニコニコ弁当屋が始動したけど、どう? とりあえず動いてみた感想は」
エドガーの声に耳を傾けながら、私は質問の答えを考える。
どの世界にいたって夢は叶えられると、立ち止まっているのが怖いなら動いたらいいと、エドガーが背中を押してくれてから数ヶ月。
いざニコニコ弁当屋を始めてみると、悲しいと感じる暇もなく毎日が充実していた。
「カイエンスは暑くて湿度も高いからね。こういうときって、生クリームたっぷりのケーキより、さっぱりしたものが食べたくならない?」
「うん、確かに。でも、雪が作ったものはいつ食べてもおいしいよ」
その顔を見ていれば、エドガーの言葉がお世辞でないことはわかる。
それによっぽど寒天ゼリーをお気に召してくれたのか、あという間に平らげてくれた。
それからひと休みとばかりに、ふたりで雲ひとつない青空を見上げる。
海のほうから吹いてきた風はかすかに潮の匂いがして、自分がものすごく遠いところまで来てしまったような気になった。
「ようやくニコニコ弁当屋が始動したけど、どう? とりあえず動いてみた感想は」
エドガーの声に耳を傾けながら、私は質問の答えを考える。
どの世界にいたって夢は叶えられると、立ち止まっているのが怖いなら動いたらいいと、エドガーが背中を押してくれてから数ヶ月。
いざニコニコ弁当屋を始めてみると、悲しいと感じる暇もなく毎日が充実していた。