異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~
「きゃあああああっ、変態いいいいいいっ」


私の声が夜の森に響き渡り、すぐにエドガーが駆けつけてくれる。


「雪!?」

「エドガーっ、変態がいる! 助けてっ」


私は自分が裸なのも忘れて、水を掻きながらエドガーのところへ走る。

エドガーは一瞬、私の格好にぎょっとした顔をしたけれど、すぐにそれどころではないと思ったのだろう。

視線を逸らしながら私を泉から抱き上げて、着ていた白衣で包んでくれる。


「事情は聞く。ただし、納得できない内容なら、きみをしかるべきところに突き出す」


私を抱き寄せたまま、エドガーは変態男を厳しい眼差しで見据える。

男はようやく自分の置かれた状況がわかったのか、慌てて無実だとばかりに両手をあげた。


< 146 / 204 >

この作品をシェア

pagetop