異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~
「中に入れてくれないかな」
ランチワゴンを降りて、門の前にいる門番にエドガーが声をかけた。
すると、門番は呆れ気味に「ここは一般人は立ち入り禁止……」と言いかけて、すぐに口をつぐむ。
それから隣にいたもうひとりの門番と顔を見合わせると、「幽霊じゃないよな」と意味不明なことを呟いていた。
「大変失礼いたしました。どうぞこちらへ」
中に通されると、そのまま王間に連れて来られる。
そこで待ち受けていたのは六十代ぐらいの白髪の国王と、ふくよかでパツパツのドレスを着た五十代ぐらいの王妃だった。
そのふたりの後ろには母と同じく太った五人の王子が立っていて、壁際に控えていた臣下同様に驚きと困惑が入り混じったような表情でエドガーを見ている。
「エドガー、今までどこをほっつき歩いていた。王子としての自覚はあるのか」
「王子!?」
王族を前にして驚きの声をあげてしまう私に、国王や王妃は不愉快そうに眉を顰める。
その咎めるような視線に身を縮こまらせていると、エドガーが守るように前に立ってくれた。
ランチワゴンを降りて、門の前にいる門番にエドガーが声をかけた。
すると、門番は呆れ気味に「ここは一般人は立ち入り禁止……」と言いかけて、すぐに口をつぐむ。
それから隣にいたもうひとりの門番と顔を見合わせると、「幽霊じゃないよな」と意味不明なことを呟いていた。
「大変失礼いたしました。どうぞこちらへ」
中に通されると、そのまま王間に連れて来られる。
そこで待ち受けていたのは六十代ぐらいの白髪の国王と、ふくよかでパツパツのドレスを着た五十代ぐらいの王妃だった。
そのふたりの後ろには母と同じく太った五人の王子が立っていて、壁際に控えていた臣下同様に驚きと困惑が入り混じったような表情でエドガーを見ている。
「エドガー、今までどこをほっつき歩いていた。王子としての自覚はあるのか」
「王子!?」
王族を前にして驚きの声をあげてしまう私に、国王や王妃は不愉快そうに眉を顰める。
その咎めるような視線に身を縮こまらせていると、エドガーが守るように前に立ってくれた。