異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~
「いつものプリンは口の中ですぐに溶けていってしまうのに、あなたのプリンは飲み込んだあとも風味を途切れさせないわね。コクがあって濃厚で、贅沢なおいしさだわっ」
興奮したようにマシンガンのごとく食レポをした王妃様は、それっきりプリンを食べるのに夢中でひと言も話さなくなった。
こうして、王妃様にプリンを振る舞う日々が始まった。
体重は最初の一週間で大幅に減り、二週目、三週目はなだらかになったものの、『このプリン濃厚だから、少し減らしてもいいわ』と王妃自ら数を減らす提案をしてくるようになった。
痩せたのを実感した王妃様は自分の息子たちにもクリームたっぷりのケーキではなく私のプリンを出し始め、一カ月経つ頃には王子ともども王妃様はスリムになっていた。
「まさか、本当に痩せるなんて思ってもみなかったわ。味も前のプリンよりおいしかったし、材料を変えるだけでこんなにも違うのね」
私を私室に呼び出した王妃様は大きな鏡台の前に立って、ポーズをとりながら自分の体型を確認している。
痩せた王妃様は容姿の整ったエドガーの母親だと、納得がいくほど美人だった。
「おかげさまで、痩せた息子たちに縁談がいくつも舞い込むようになったわ」
「じゃあ、エドガーを私にくれますか?」
「ええ、約束だものね。でも、もうひとつお願いがあるの。城のシェフに、あなたのプリンの作り方を伝授していってちょうだい」
そのお願いのために、今度は厨房に通い詰めることになった。
そんなある日、 雪崩を知らせる警報器を造るために町に泊まり込んでいたエドガーと久しぶりに城の廊下で鉢合う。
興奮したようにマシンガンのごとく食レポをした王妃様は、それっきりプリンを食べるのに夢中でひと言も話さなくなった。
こうして、王妃様にプリンを振る舞う日々が始まった。
体重は最初の一週間で大幅に減り、二週目、三週目はなだらかになったものの、『このプリン濃厚だから、少し減らしてもいいわ』と王妃自ら数を減らす提案をしてくるようになった。
痩せたのを実感した王妃様は自分の息子たちにもクリームたっぷりのケーキではなく私のプリンを出し始め、一カ月経つ頃には王子ともども王妃様はスリムになっていた。
「まさか、本当に痩せるなんて思ってもみなかったわ。味も前のプリンよりおいしかったし、材料を変えるだけでこんなにも違うのね」
私を私室に呼び出した王妃様は大きな鏡台の前に立って、ポーズをとりながら自分の体型を確認している。
痩せた王妃様は容姿の整ったエドガーの母親だと、納得がいくほど美人だった。
「おかげさまで、痩せた息子たちに縁談がいくつも舞い込むようになったわ」
「じゃあ、エドガーを私にくれますか?」
「ええ、約束だものね。でも、もうひとつお願いがあるの。城のシェフに、あなたのプリンの作り方を伝授していってちょうだい」
そのお願いのために、今度は厨房に通い詰めることになった。
そんなある日、 雪崩を知らせる警報器を造るために町に泊まり込んでいたエドガーと久しぶりに城の廊下で鉢合う。