異世界ニコニコ料理番~トリップしたのでお弁当屋を開店します~
「皆、久しぶり! お城に戻ってきてたんだね」
「うん、警報器と避難場所の建設が終わったからね。あとは雪崩が実際に起きているかを確認する監視塔を作ったんだけど、そこの観察員を新たな職業としてこの地に根付かせられないか、許可をもらいに国王に謁見しに来たんだ」
話は聞いていただろうとばかりに、エドガーは壇上の王座に腰を据える国王を仰ぎ見る。
「警報機に避難場所だと? 勝手なことをしてくれたな」
エドガーがしたことに感謝こそすれ、咎められる謂れはない。
ただの当てつけなのではないかと言い返そうとしたとき、隣に座っていた王妃様が「黙らっしゃい!」と一喝した。
「ロドンの町で、規模は小さいけれどまた雪崩が起こったと報告が上がってるわ。麓の家は潰れてしまったけれど、エドガーの警報器がさっそく功をなして彼らは助かり、避難場所で快適に過ごしているそうよ」
「だがな、王妃よ。警報機と避難場所には大量の鉄が使われた。貴重な財源をエドガーは勝手に使ったのだぞ?」
「あなた、そのお金はもともと民のために使われるべきものだったのよ。今までのわたくしたちは、どうかしていたんだわ」
王妃様はダイエットが成功してからというもの、同じく細身になった王子たちと一緒に王族としての務めを果たしている。
余分な脂肪と肉と一緒に、怠惰の心もどこかに捨ててきたらしい。
「うん、警報器と避難場所の建設が終わったからね。あとは雪崩が実際に起きているかを確認する監視塔を作ったんだけど、そこの観察員を新たな職業としてこの地に根付かせられないか、許可をもらいに国王に謁見しに来たんだ」
話は聞いていただろうとばかりに、エドガーは壇上の王座に腰を据える国王を仰ぎ見る。
「警報機に避難場所だと? 勝手なことをしてくれたな」
エドガーがしたことに感謝こそすれ、咎められる謂れはない。
ただの当てつけなのではないかと言い返そうとしたとき、隣に座っていた王妃様が「黙らっしゃい!」と一喝した。
「ロドンの町で、規模は小さいけれどまた雪崩が起こったと報告が上がってるわ。麓の家は潰れてしまったけれど、エドガーの警報器がさっそく功をなして彼らは助かり、避難場所で快適に過ごしているそうよ」
「だがな、王妃よ。警報機と避難場所には大量の鉄が使われた。貴重な財源をエドガーは勝手に使ったのだぞ?」
「あなた、そのお金はもともと民のために使われるべきものだったのよ。今までのわたくしたちは、どうかしていたんだわ」
王妃様はダイエットが成功してからというもの、同じく細身になった王子たちと一緒に王族としての務めを果たしている。
余分な脂肪と肉と一緒に、怠惰の心もどこかに捨ててきたらしい。