ひみつ
「ただいまー」


「莉奈、学校から電話あったけど、大丈夫だったの?」


「久しぶりの学校に疲れちゃったみたいで」


「てか、さっきから何にやにやしてんの?」


「え?」


ちらっと、靴箱の横の鏡を見ると、ほっぺがつり上がってた。


「何かいいことあったのね!」


「ふふふ、ひみつ」


今日はね、彼と初めてあんなに話したんだよ。


「あれ、お父さん帰ってるの?」


「ちょっと体調悪いみたいでね...」


「不整脈?」


「かもしれない。」


私の心臓の病気は、お父さんから遺伝したかもしれないらしい。


お父さんも命に関わるようなものじゃないけど、ちょっと心臓が悪い。


お父さんのお母さんは重い心臓病を抱えてたらしい。


なんか遺伝って怖いなぁ


もし将来子供が産めたら、私の子も心臓が悪いんだろうな...


「莉奈、今日もおつかれでしょ?早くご飯食べて今日はゆっくり休みなさい。」


「はい、そうするー」


部屋に荷物を置いて、とりあえずお風呂に入る。


服を脱ぐと、胸のとこに2箇所大きな傷がある。


醜い傷を作っても、私の心臓はゆう事を聞いてくれない。
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