ひみつ
吐きながら、息苦しさも感じた。


不整脈かな...


水をガバガバ飲んでは吐いて、早く落ち着けと自分に言い聞かせた。


同時に、涙も止まらなかった。


自分の惨めさに悲しくなった。


まだ2ヶ月じゃん。


2ヶ月しか耐えられないの?


なんで、なんで...


そんなことを考えてると、涙も吐き気も止まらなかった。





どれぐらい時間が経ったんだろう、もう全身の力が抜け切ってしまった。


早く戻らないと...


なんとか立ち上がって、洗面所に向かって口をゆすいだ。


壁をつたいながら、トイレを出ると、...


「莉奈ちゃん.....大丈夫?」


涙と顔色の悪さに気づいたのかもしれない彼がいた。


「体調、悪いの?」


「いや...なっなんでもない...」


急いで彼の元から去ろうとした。


「ダメだよ、無理しちゃ...」


「無理なんか...してないっ...」


「ならなんで、泣いてるの?」


気づくと目の前に彼がいた。


「なっなんでもないのっ...」


「そっか...」


彼は困り顔で俯いてしまった。


「でも、体調悪そうだし、今日は帰った方がいいんじゃない?」


「う、うん...そうする...」


「俺も部活今日早めに終わる日だから、帰り送ってやるよ」
< 35 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop