ひみつ
「ねぇ、莉菜ちゃん...」


静かな道で、彼はふいに言葉を出した。


「莉奈ちゃんって...気になる人とかいんの?」


気になる人...?


気になる人...


「んふふ、どうなんだろう...」


私は、あなたが気になるの。


もっと、もっとあなたを知りたい。


「俺さぁ.....やっぱなんでもない。」


「えっ...途中で止めるのは気になるじゃん〜」


「えっ、言っていいの?」


「ど、どうぞ?」


「怒らないでね?」


「う、うん...」


「お、俺さぁ.....その、莉奈ちゃんに惚れちゃったわぁ...」


「.....へ?」


彼は急に車椅子をとめて私の前に来た。


「俺、莉奈ちゃんが好きだ.....」


わ、私も.....


そう言いたかった.......


でも私はもう死んじゃう...


でも、病気のことなんて.....言えないよね...


「実は.....私も。」


い...言っちゃった.....


ど、どうしよう.....








「俺の...彼女になってくれませんか?」







「は.....はいっ...」






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