ひみつ
全身の汗がサーっと流れた。


言っちゃったよ...私...


「なら...」


彼はそう言いながら、私の手を取った。


「よろしくな、莉奈ちゃん」


「よろしくね、三倉くん...」


「苗字じゃなくてさ.....下の名前で呼んでよ、せっかくだし.....」


「あ...おいくん?」


「ん?聞こえない?」


「あっ...蒼くん!!」


「えっ聞こえないよ?」


「いっいじわるぅっ!」


彼は笑顔で私の手を握った。


「でも...蒼くん、私、今体が弱ってて、車椅子生活だし、迷惑ばっかりかけちゃうかもしれないから...やっぱり.....」


「迷惑なんて思わないよ、それよりも、莉菜ちゃんの笑顔が見たいの...」


なんか、漫画でも見てる気分。


私も...恋していいのかな?


「なら、今日が記念日だな!」


「記念日...?」


「俺らが付き合った記念!」


「そうだね!」





6月16日、天気晴れ。


今日はいつもより暑い日。


今日からこの日は特別な日になりました。
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