ひみつ
「莉奈ちゃん、俺ほんっと...莉奈ちゃんに一目惚れしちゃった...」


「ん.....ふふ」


そんなの、照れちゃうじゃない...


「俺の告白、一方的だったかな...」


「ううん、私の事を好いてくれてるんだなぁって感じられる告白だったよ...?」


「ならよかった。俺、口下手だからさ...」


沈みかけた夕日に照らされて、彼は私の後ろで車椅子を押してくれてる。


「もうすぐ期末だなぁ...莉奈ちゃんも無理しないでな?」


「うん、そっちこそね?」


いつの間にか駅に着いて、いつの間にか最寄まで電車が走ってる。


いつもある事だ。


「なら、お疲れ様、また明日な」


「うん、またねっ」


改札で分かれて、私は自分で車椅子をこぐ。


「莉奈、ちょっと遅くなってしまってごめんね?」


「ううん、丁度だったよ?」


「あらそう、よかったわ」


お母さんは私の後ろで車椅子を押してくれてる。


私...人に迷惑かけてばっかだなぁ...


「今日は莉菜の好きな茶碗蒸し作るよー?結衣が準備手伝ってくれたの、ありがとって言わないとね」


「結衣ちゃん凄いねぇ」


私よりも...妹の方がなんでも出来る。


どんどんネガティブになってく私。


なんなんだろう...良くないことか起こりそう...
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