ひみつ
「えっ.....」


「だから、あの人たちは男狙いで友達作りしてるのよ。だから、何かされたって、気にしちゃいけないよ?」


「う、うん.....」


この何ヶ月か...


初めて“学校の友達”というものを作れたのに...


「莉奈ちゃん、これから私を頼ってね...?」


「菜月ちゃん...ありがとう...」


涙がちょっと出たけど、お昼ご飯食べてないのに気づいて、2人であわててご飯を食べに教室に戻った。





「お昼、何かあったの?」


帰りに蒼くんにそう言われたけど、何をいえばいいかわからなかった。


「ううん、なんでもないよ」


「あの二人になんか言われても、気にすんなよ?」


「し、知ってるの...?」


「いや、何となく雰囲気的に..てか、片方が悪口言ってんの聞いちゃったから...」


「そ、そうなんだ...」


気にしないってわかってても、やっぱり気にしちゃうっ...


「泣きたかったら泣けよ?あれだったら俺あっち向いてるから」


と碧くんは反対向いた。


「うっうぅぅ.....」


声を漏らしてこんなに泣いたのは生まれて初めてだった。
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