君とイケナイ関係

「ねー、恋愛って本当に楽しいのかなぁ」


「ん？」



私には小学生からの幼馴染がいる。
彼の名前は「立川 悠斗(たちかわゆうと)」


私たちは高校生になったばかりだった。


今は学校の教室。お昼休み中。



小学生の頃から幼馴染で、中学、高校と同じ学校で、なぜか同じクラス。



そんな彼と私は、親同士が知り合いの「幼馴染」ってやつだ。



「何、急に」



悠人が不思議そうな顔で返事をする。



「だってさ、高校生くらいになったら、みんな恋人が出来たりするじゃん？
でも恋愛って何がそんなに楽しいのかなぁ？」



私の名前は安達 奈美(あだちなみ)



悠人とは同い年の１６歳。高校１年生だ。



私は、高校生になって続々とカップルが誕生するのを横目に見ていて、でも恋愛ってものがイマイチまだよく分からなくて、なぜみんながそこまでハマるのかが分からなかった。



「まぁ、楽しいんじゃない？」


悠人は興味なさげに、適当に答えた。



「何、その適当な答え〜」



「何、興味あるの？」


ニヤッと少し意地悪な笑みを浮かべて私にそう言うもんだから、？マークを頭に浮かべる私。



「別に〜。周りみんな彼氏いるから、恋愛ってそんないいのかな？って思っただけだよ」