恋なんて、しないはずだった
本当なら俺が養ってあげたいし、もう同じ部屋から一歩も外に出したくなんてない。
こんな独占欲を持っているなんて知られたら引かれるかな。


「あ、そうだ。俺の友達に碧の友達紹介してあげてくれない?」

『え?友達?』

「そ、忘れられない子がいるらしいんだけどね。そろそろ前に進みたい頃かなと」

『ふーん。紹介出来るような子、いま隣にいるんだけど』

「え?いま.......?」

『そう、いま。同じバイト始めた子いるって言ったでしょ?今日じゃ早い?大我に会いたいなぁーなんて思ったり.......』

「.......っ、早くない!寮長の目盗んで入んなきゃなんねーから。とりあえず、駅前のブンブンストア集合しねー?」

『うん。わかった』


やべぇ、スマホ落とすかと思った。
碧から「会いたい」なんて言われたことあったっけ。
最初はきっと俺のことを好きになんかなってくれないって思ってた。
でも、碧が俺に対して絶大の信頼を寄せてくれているのがいまならすごくよくわかる。


「なぁ、今から来る事になったんだけど」

「は!?今かよ」

「だめなら.......「いや、大丈夫!な、ミヤ!」

「はぁ?まぁ.......」


どうも乗り気じゃないミヤとどうしても新しい出会いをミヤに与えたいサク。
温度差はすごいけど、ま、いっか。
俺は碧に会えればそれでいいし。

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