恋なんて、しないはずだった
「優勝おめでとーーーー!」



サッカーは大我や慎吾の大活躍で大勝を収めて、見事に優勝。
みんなで学校近くのファミレスで祝賀会兼打ち上げとなった。



「碧、そっち寄って」


「えー、狭くなるよー」



あたしとアズが座ってるソファに大我が座ろうとやってきた。
2人で座っていた席で、アズはブーブー文句を言っている。



「じゃあ、アズが向かい側行けよ」



向かい側の席には慎吾が座っている。



「アズ、大我うるせーからこっち来い」


「もう、仕方ないなぁ.......。碧ちゃん、ごめんね」



アズは満更でもない顔をしている。
あたしが通路側にいたから、1度席から退けると一言謝って、向かいの席へと移る。



「あ、大我くん!写真撮ろー」


「おお!」



アズが移動するのを待っている間、大我はクラスのほかの女子に声をかけられて、インカメで写真を撮っていた。

やっぱり、大我は人気者だ。

今日の優勝の立役者でもある大我と一緒に写真を撮りたい人は多く、引っ張りだこ。

そんな大我があたしの隣に座るなんて、他の人に申し訳ない気がしてしまう。

< 49 / 157 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop