恋なんて、しないはずだった
「誕生日おめでとう。碧」
「.......ありがとう」
大我の言葉はいつだって、あたしの心を暖かくしてくれる不思議な言葉。
「俺、まったく今日何が行われるか知らされてなかったんだけど.......」
向かいの席で当事者のあたしよりもぽかんとしている樹生くん。
「いいだろ。兄貴はそこにいるだけで別に」
「誕生日だって知ってたらわざわざあんなこと.......ごめん。嫌な気持ちにさせたよな」
「いえ、大我が塗り替えてくれたので大丈夫です」
「しかし、うちの弟があんなにアピールしてるのに碧ちゃんも頑なだよね」
樹生くんは切り替えたようで、いつもの樹生くんに戻っていた。
「だって、あたしに大我はもったいない」
あたしは、大我に大事なことを何も言えてないし、言えないし。
きっと大我が好きだと思ってるあたしは、本当のあたしなんかじゃない。
本当のあたしは、全然綺麗じゃないから。
「もったいないってなんだよ。俺がお前がいいって言ってんのに、そんなんで応えないつもりなら、応えてくんねー?」
「.......ありがとう」
大我の言葉はいつだって、あたしの心を暖かくしてくれる不思議な言葉。
「俺、まったく今日何が行われるか知らされてなかったんだけど.......」
向かいの席で当事者のあたしよりもぽかんとしている樹生くん。
「いいだろ。兄貴はそこにいるだけで別に」
「誕生日だって知ってたらわざわざあんなこと.......ごめん。嫌な気持ちにさせたよな」
「いえ、大我が塗り替えてくれたので大丈夫です」
「しかし、うちの弟があんなにアピールしてるのに碧ちゃんも頑なだよね」
樹生くんは切り替えたようで、いつもの樹生くんに戻っていた。
「だって、あたしに大我はもったいない」
あたしは、大我に大事なことを何も言えてないし、言えないし。
きっと大我が好きだと思ってるあたしは、本当のあたしなんかじゃない。
本当のあたしは、全然綺麗じゃないから。
「もったいないってなんだよ。俺がお前がいいって言ってんのに、そんなんで応えないつもりなら、応えてくんねー?」