同期は蓋を開けたら溺愛でした
大友は自分自身もザッとドライヤーをしてから、丸まる私の隣に横になった。
ドキンと心臓が飛び跳ねて眠気は一気に吹き飛んでしまう。
ドッドッドッと速くなる鼓動を感じながら微動だにできない。
横になった大友から、固まる私の体に腕を回され抱きしめられた。
緊張してるくせにキュンと胸は甘く鳴く。
けれど私が心配していた事態には一向にならなくて、安堵するとともにどこか寂しい気持ちにもなって自分の本心がどこにあるのか分からなくなる。
寂しさを紛らわせようと大友の肩辺りに顔を擦り付けた。
「……お前なあ、くすぐったいし、その、寝ぼけてるからって今甘える?」
「寝ぼけてないし、甘えてるわけじゃないもん」
「寝ぼけてないなら、やっぱり悪魔か人でなしだろ」
散々な言われ方にいじけて、本音をこぼす。
「だって、朝まで一緒には寝てくれないんでしょ?」
思わぬ指摘だったのか、息を飲んだのが分かった。
それからいつもの呆れた声をかけられる。