同期は蓋を開けたら溺愛でした

「ヤダ、ヤダヤダヤダ」

 駄々っ子みたいな声を上げると手を離された。
 支えを失った私は崩れ落ちるようにしゃがみ込んだ。

「……悪い。今日は一緒にいられない」

「雄……」

 呼びかけても大友はこちらを見ようともしない。
 そして髪をかきむしって言い放った。

「帰ってくれよ。今よりもっとひどくしそうだ」

 自分の体をギュッと抱え、逃げるように大友のアパートを飛び出した。

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