同期は蓋を開けたら溺愛でした
「雄?」
「ん?」
「大好き、だから」
「……ああ、うん」
顔を持ち上げた大友はおでことおでこを擦り合わせた。
そして、頬を両手で包み込むと優しく唇を重ねる。
ドキドキと高鳴る鼓動を感じながら、大友の体に手を添えた。
何度も優しく重ねられる唇は次第に濡れてくると、唇の隙間から割り込まれて胸がドキンと飛び跳ねる。
それはゆっくりと乱されて背中に甘い痺れを走らせた。
頬に添えていた手が耳を優しく撫でて体がビクンと揺れる。
「感じてる? すごくかわいい」
恥ずかしくなるような台詞を聞いて、イヤイヤと顔を横に振る。
「もう、したらダメ? もっと恵麻とキスしたい」
艶かしい眼差しを向けられて、再び唇を重ねられ、今度は一気に深く口づける。
思わずギュッと服を握りしめると、甘い吐息を漏らす大友が「悪い、抑えきかない」と悩ましい視線を絡めた。
かろうじて頭をフルフルと左右に動かすと、大友は息をついて頭に顎を乗せ、ポンポンと背中に優しく手を置いた。
「いきなり過ぎたか。ごめん」
ギューッと抱き合ってから「ここは他の恋人に場所を譲ろうか」と腰を上げ、エレベーターの方へと足を向けた。