同期は蓋を開けたら溺愛でした
19.幸せの余韻は不安
「ん……」
「ごめんな。さすがに無茶し過ぎた?」
優しく頬に触れる手がくすぐったい。
「大友、ギュッ」
寝ぼけて言った言葉に「大友側でもギュッってしていいわけ?」と苦笑しながらも体に腕を回された。
胸に顔を擦り付けると「ちょ、っと、恵麻? いい加減にしないとスイッチ入っても知らないからな」と、上擦った声が聞こえた。
「ん……もうちょっとだけ」
すると鼻をかじられ「イタッ……」と、声を上げると、じわじわ覚醒する。
大友のドアップにおののき、距離を取ろうにも抱きしめられていた。
「おは、ようございます」
「おはよ。寝ぼけてると、お前って殺人級にかわいいよな」
甘くとろけそうな顔で言われて、朝から心臓に悪い。