同期は蓋を開けたら溺愛でした
「手、出して」
言われるまま手を出すと、大友はその指にキラキラとまぶしい指輪をはめた。
「綺麗……」
私のつぶやきに「よかった」と安堵したように言う大友に寄り添う。
「知ってるか? 新郎新婦の並び」
「並び?」
「ああ。花嫁の右隣が男」
右隣。
私たちには、その位置が誰よりも特別な意味を持つ。
「そうなるって運命だったんじゃないかって、バカみたいに信じたくなる」
運命だなんて、大友らしくない台詞に目を丸くする。
そんな私へ目を細め、温かい眼差しを向けられた。