同期は蓋を開けたら溺愛でした
5.どういう意味
それから数日は企画に集中し、大友との距離に悩む暇もなく慌ただしい日々を過ごしていた。
努力が身を結び、だいたいの形が決まると、課長から商品開発部に依頼して実際に商品を試作してもらうようにとのお達しを受ける。
ホッチキスの形だったものは、使用感をよくするためにもっと小型化させ、その上に柄をつけた。
そうすれば安全かつ、ペンで絵を描くような感覚で紙を切れる優れもののカッターになる。
刃の部分はペン型のところを回すことで外れ、付け替え可能。
「機能性重視なのは俺の十八番なのにな」
隣の大友からそう言われ、嬉しさからにニヤてしまう。
もちろん機能性だけではなく、キラキラ可愛い文房具が好きな私は見た目にもこだわった。
柄を可愛い感じにして、その下はワニが開けている口に紙をセットをするのが楽しいデザインにした。
同じ感じでカバも可愛い。
他にはジョーズ。
紙の上にあの近づいてくる時のヒレしか見えない状態を再現した。
こっちはコミカルで面白い。