先の見えない2つの糸
苦く切ない初恋
私がいつ高倉諒という人間に恋をしたかなんて定かではない
でも明らかに初恋
少なくとも年少の頃は既に諒にベタ惚れで…
「りょーくん!あーそーぼ!」
なんて事あるごとに話しかけていた事も憶えている
でもそれだけだ
今みたいにただ苦しいだけの醜い感情になってしまったのはいつからなのだろう
私はただ諒に恋をしていたはずなのに



よく考えれば幼稚園の頃までは恥ずかし気もなく諒にベタベタ触りスキスキアピールをしていたと思う
今では考えられない事だが(苦笑)
きっと小学校に入った頃からだろうか
恥じらいという感情が生まれたのだ
幼稚園の時こそ預かり保育で一緒だったためクラスなど関係なかったが学校でクラスが離れたら最後、児童館に行っているという共通点など意味がない
ほとんど関わりのない日々が続いた
そして四年生になった頃から甘かったはずの恋は苦く切ない初恋となってしまった
それ以来気になる男子は何人もいたがその男子達の事を考えても最後は結局諒が浮かび、気づけば涙が溢れているのだ
恋がこんなに苦しいなんて知る由もなかったあの頃に戻りたいと毎日願うのだった
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