孤独な私が愛を見つけたら
坂下さんのスケジュールをパソコンで確認すると、終日出張のようだ。

ああ、良かった。

私は大きく息を吐く。

そして自分の仕事に意識を向ける。

「宮田、昨日のデータは私が引き受けるから、こっちの集計をお願い。」

私は早速三井さんのデスクへ赴く。

今日はしっかり三井さんの指示をくみ取らなくては。

もう昨日のような突発的な残業はごめんだ。

仕事の指示が終わると、三井さんは私の顔をじっと見る。

「宮田、年はいくつだっけ?」

三井さんの不可解な質問。

「27歳ですが、何か?」

「そうか、分かった。じゃあ、仕事に戻って。」

「はい。」

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