孤独な私が愛を見つけたら
熱を出した日、確かにここに坂下さんが居た…。

そしておもむろにしゃがみ込む。

この場所で私の事を見上げた坂下さんの姿をはっきりと意識する。

坂下さんはあの瞬間、何を思っていたのだろう。

そして私は…。

私は改めて正座をして、膝の上に手を置く。

それからゆっくりと目をつむった。

そして感じたあの思い…。

まるで妹を心配しているお兄さんの優しい笑顔…。

そして今度は吉田さんの様子を思い出していた。

佐奈、落ち着いて。

私は自分に話しかける。

私が一番求めているものは何だろう。

どんな言葉?どんな態度?

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