孤独な私が愛を見つけたら
やっぱり分からない…。

次に浮かんできたのは、香織さんの笑顔だった。

その時、私は急に思い立って、出掛ける準備を始めた。

もしかしたら会えないかもしれない、でも…。

私は慌てて、ラインを送った。

着替えて化粧をするのに、それほど時間は要しなかった。

私は鍵を掛けながら、玄関前で一瞬止まった。

「行って来ます。」

一体、誰に掛けた言葉なんだろう。

そんな思いが自分の中を駆け巡る。

そして振り返ると、自分のアパートを後にした。

電車で揺られながら、ふっと考える。

自分の気持ちがはっきりしない以上、何かを自分で探さなくてはならない。

私はゆっくりと目を閉じる。

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