孤独な私が愛を見つけたら
いや身体というより…、気持ちの問題なのだろうか。

自分に何が起こっているのか分からない。

ぼんやりとしていると、昨夜の事が自然と思い出された。

初めは本当にイヤイヤだったけど、今考えると楽しかったな。

あの後、私は3人に名前で呼ばれ続けた。

「佐奈さん。」

そう優しく呼ぶのは、もちろん吉田さん。

「佐奈ちゃん。」

友達を呼ぶように、少し高い声で笑いながら呼ぶのは三井さん。

そして…、私に話しかける時に坂下さんが何気に織り込むその呼び方…。

「それで、佐奈はどうなの?」

呼び捨てだった。

でもそれがあまりにも自然で、誰も気にも留めない。

何だろう、このふわふわした気持ち。

< 60 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop