孤独な私が愛を見つけたら
顔を逸らす暇もなかった。

「身体は熱くないようだな。」

そうつぶやくと、坂下さんは私を抱えたまま、奥の方に入っていく。

そして優しく私をベッドに座らせた。

坂下さんは私の前に座り込んだ。

床に座った坂下さんを私が見下ろすような格好だ。

「佐奈…、昨晩は随分無理をしていたんじゃないのか?」

全く想像をしていなかった坂下さんのセリフに私は驚くしかない。

私は視線を外して、大きく首を横に振った。

「それが…、さっき思い返していたんですけど…。」

私と坂下さんの視線が重なった。

「楽しかった…と思うんです。自分の気持ちは上手に伝えられないんですけど。」

私は思わずはにかむ。

この気持ち…、どうやって表現したらいいんだろう。

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