孤独な私が愛を見つけたら
それからの香織さんはとってもご機嫌で…。

会社に居る時とは違う香織さんを見る事はとても新鮮だった。

「やっぱり佐奈ちゃんはこのメニューを頼むと思ったわ。」

香織さんにそう言われたけれど、そういう香織さんが頼んだものだって、私の予想を裏切らなかった。

その事に声を出して笑い合う。

「これなら吉田さんと2人での食事も大丈夫かな。」

香織さんはポツリとつぶやいた。

「それなんですけど…。」

「ん?」

香織さんはいつもと違う私に気が付いたようだ。

「一度吉田さんのお誘いを受けてみようかなって、少し気持ちが揺らいでいるんです。」

香織さんに正直に自分の気持ちを話してみた。

「それは吉田さん…、東司さんだから?」

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