私の主治医はお兄ちゃん
「「ただいま」」
途中で眠ってしまった美音を優兄が抱きかかえ、俺らは家に入った。
母「あらおかえり!あ…三人一緒だったの?」
俺らが一緒にいたことに少し驚いた様子の母さんが出迎えてくれた。
優「あぁ、ばったり会って。ついでに美音の額の傷も手当した。」
俺が病院に運んだとは言わずあくまでもバッタリ会ったと話す優兄。
母「………額に傷?」
母さんは顔を曇らせた。
優「うん。美音は転んだって言ってるんだけどどうもそんな傷には見えなくて…お袋なんか知らない?」
優兄は鋭い目で母さんを見た。
母さんは少し目が泳いでいるようにもみえる。
優「まだ体調優れないようだから今日は俺の部屋で寝かすわ。」
そう言って優兄は自分の部屋に連れて行った。
俺はその後を追って優兄について行き美音の様子を見た。
美「スー…スー…」
ぐっすり眠っている美音。
本当に天使のようだ。
優「少しでも休ませてあげねぇとな。」
駿「うん。」
俺らは夕飯を食べるためにリビングへ向かった。