私の主治医はお兄ちゃん
俺は走って美音の病室に行った。
そこにはご丁寧に抜かれた点滴。
優「………クソッ!」
湊斗は確か今日は休みだったよな。
俺は急いで湊斗に電話をかけた。
湊『はい。』
優「湊斗・今どこだ。」
湊『父さんに頼まれて会議の資料届けに…ってなんかあった?』
優「美音が…いなくなった…」
湊『また?!』
美音はこんな簡単に病院を抜け出したりなんてしない。
いつもなら。
優「とりあえず俺は探しに行く。今日ってお袋は…」
湊『父さんと一緒だよ。』
…ってことは家にはいないってことだな。
湊『俺も終わったらすぐ駆けつけるから。』
優「わかった。また連絡する。」
駿「優兄?」
優「駿…寝てなくて大丈夫なのか?」
駿「うん。それより…」
優「美音が…」
俺らは走り出した。
病院にはいそうにない。
ならどこだ。
今回は駿にも見当がつかないらしい。
俺らは全力であちこち探しまわった。