私の主治医はお兄ちゃん
そしてふと思った。
…私は死にたいわけじゃない。
逃げたいんだ。
でもやっぱり…
「「美音!!!」」
突然大きな声で入ってきた優也兄と駿介。
美「………ないで。」
優「え?」
美「美音のこと…捨てないで………」
それが咄嗟に出た言葉だった。
優「駿!タオル持ってきて!」
優也兄は駿介にタオルを持ってきてもらって急いで止血した。
優「美音。ごめんな。気付いてやれなくて。絶対助けるから。守るから頑張ってくれ。」
優也兄はそう言ってくれた。
なんで信じなかったんだろう。
優也兄も駿介もすごい汗かいてる。
段々と薄れていく意識の中、優也兄と駿介以外の足音も聞こえてきた。
その足音は段々と近づいてくる。
湊「美音………!」
湊斗兄…
みんなありがとう。
私はそこでぱたりと意識を失った。