私の主治医はお兄ちゃん

駿介side





駿「……」


目が醒めると別荘のベッドで横になっていた。

…頭痛え。


体を少し起こしてみると右手に温もりを感じる。

見てみると美音が手を繋いだまま眠っていた。



駿「おい美音。こんな所で寝たら風邪引くぞ。」

揺すってみても起きそうにない。




…ったくしょうがねぇやつ。

とりあえず俺のベッドに横にして俺は別荘のダイニングへ向かった。


足がまだズキズキ痛ぇ。



ダイニングへ着くとすぐに声をかけてきた優兄。

優「駿もう大丈夫なのか?」


駿「え?あぁ…平気。ごめん。ありがとう。」


優「こっち来い。診察する。」


駿「平気だよ。」


優「だめ。こっち来い。」

優兄に言われた通り俺は優兄の隣に座った。



優「じゃ、熱測れ。」

駿「ん。」

俺が脇に体温計をさすとすぐに聴診してくる優兄。






優「喘息は出てねぇな…熱も37.5°Cか。」


駿「もう大丈夫だよ。」


優「飯は食えそう?」


そう言ってお粥を出してくれた優兄。

俺は頷き食べ始めた。



優「それと。」


??




優「旅行から帰ったらすぐに検診するから。美音も連れてきて。」


駿「わかった。」




検診。なんだか今から気が重くなってくる。









駿「ご馳走さま。」

優「こんだけ食えりゃ大丈夫そうだな。」


駿「うん。もう寝るね。おやすみ」


優「おやすみ。」







湊「まだ顔色悪そうだけどね、」

優「だよな。」

俺が部屋に戻った後そんな会話をしていたことなんて気付かず……






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