私の主治医はお兄ちゃん
美音side
美「…んん。」
目が醒めるとお日様が出て居て、私はハッとした!
…駿介が居ないっ!
居ないってかまず私がどうして駿介のベッドで!?
すぐに飛び起きた私は別荘中のあちこちを走り回って探し始めた。
美「しゅんすけーっ!」
駿「んーー!」
美「駿介!?どこー!?」
駿「んんー。」
声がする方へ走っていくと駿介は歯磨きをした。
私に気付いて口を濯ぎ始めた駿介。
駿「美音〜どした?朝からそんな騒いで。」
……どうしたって。
昨日熱であんなに苦しそうだったのに居なかったら心配するでしょーが!!
駿「それよりお前さ…」
そう言って顔を近づけてくる駿介。
美「ちょ。駿…介?」
駿「じっとしてて。」
そう言って私の後頭部に手を回した駿介はどんどんと顔を近づけてくる。
そうしておでこをコツンとくっつけてきた。
駿「熱下がってきたな。」
美「え?」
駿「昨日の夜熱あったんだけど覚えてない?」
美「そう…だったんだ。」
なんだ。熱あるか確認しただけじゃん。
治れ。私の心臓っ!
なんでこんなにドキドキしてるんだろ。
美「もー…駿介のバカっ」
私がそう呟くとデコピンしてくる駿介。
美「痛っ!」
駿「バカはお前だ。ちゃんと布団で寝ねーから熱なんて出すんだぞ。」
美「それは……」
駿「全く。次あったらお仕置きだかんな。」
そう言って頭をポンとして駿介はダイニングへと行ってしまった。