私の主治医はお兄ちゃん
駿「さ、始めようか。」
笑顔でそんなこと言われても…
怖いだけだよ…
駿介は眼鏡をカチャっとかけなおした。
美「駿介って…眼鏡かけるんだねっ」
今までクラスも違うし気付かなかったなぁ…
駿「美音?お口じゃなくてお手手を動かそうか?」
駿介は再びにっこりと笑った。
こ、怖いです…
駿介さん…
駿「ここの値がなぜこうなるのか……まず解いてみろ。」
美「こ、こう?」
駿「不正解。」
美「こんなの分かるわけない!!」
駿「そう言うなって。美音の公式、どうしてこうなった?」
美「えと…ここがこうだから…?」
自信ない…
駿「そうだね。そこはあってる。でも、ここは~…」
なんだか…駿介の教え方…
…わかりやすい。
でもなんか…
なんか…
集中できない。
いくら勉強だからって…
近すぎません?
駿介いい匂いするし…
駿「…お……みお!集中しろ!」
美「あ…ご、ごめん…」
駿「ま、いいや…もう15時だし…少し休憩するか。」
美「う、うん…」
勉強疲れなのか緊張疲れなのかわからない…
で、でも…もう半分以上終わってる…?
私が驚いていると駿介はお茶を淹れてきてくれた。