私の主治医はお兄ちゃん
駿「美音…頑張ってみようよ…」
美「痛いのやだよ…ヒクッ…」
ボロボロと大粒の涙で泣き出す美音。
駿「でもわりぃ。そのまま受けないわけにもいかないんだ。」
美音の気持ちもちゃんと聞いてあげたかったけどこれから体育祭や文化祭だってある。
今体調を把握しておくことが優兄にとって大事なことってわかるから…
俺は美音を抱き上げ病院へ向かった。
美「駿介っ離してーっ!」
駿「じっとしてろ。うるさくするならその口塞ぐぞっ」
そう言うと美音は一気に静かになった。
病院に着くと優兄がすぐに駆けつけてきた。
優「お前ら〜!来ないかと思ったよ。」
少し怒ってるような顔をした優兄も少し安心したような顔になった。
駿「一応LINEはしたけど……俺ら2人とも委員会あったりで……」
優「そっか、わりぃ。診察室空いてるからおいで。」
そう言われて俺らは診察室へと入った。
診察室には湊斗兄も待っていた。
優「さーて、先どっちからにする?」
美「……っ」
美音は少しでも遅い方がいいのか下を向いて存在感を消しつつある……
駿「俺から…でもいい?」
そう美音に尋ねると首が取れるんじゃないかというほどの勢いでブンブンと首を縦に振る美音。
優「じゃあ先駿終わらせちゃうか。」
駿「うん。わかった。」