私の主治医はお兄ちゃん
優也side
優「ただいまー。」
夜20時過ぎ。
俺はいつも通りマンションに帰った。
美「あっ!優也兄おかえりっ!!」
そう言いながら玄関まで来てくれる美音だけど……
優「美音!足どうしたの!!」
美音の足には大きな絆創膏が貼ってあった。
美「今日転んじゃって…」
そう言いながらえへへ〜と笑う美音。
本当ドジだな。
優「ちゃんと消毒したのか?」
俺がそう聞くと美音は黙って頷いた。
優「美音がちゃんと消毒したなんて珍しいな。偉いじゃん!」
美「いや、駿介が……」
俯きながらそう言う美音。
……なるほどな。
でも駿介がちゃんと消毒してくれたなら安心か。
俺は美音の頭にポンと手を置いて家の中に入った。
優「晩飯食べた??」
美「……っ!う、うん。食べたよ!」
……?今の間はなんだ??
優「本当に食べたの?」
美「う、うん。」
目を泳がせながら頷く美音。
…これは食べてないな。
優「まぁ嘘ついていれば点滴するからな。」
ニヤつきながらそう聞いてみると
美「………っ!……グスッ」
突然目に涙を浮かべた。
…少し意地悪だったかな??
優「食べてないなら一緒に食べようよ。」
美「いらないっ」
優「食欲ないの?」
そう聞きながら美音の首元に手を当てた。
…少しあついな。