私の主治医はお兄ちゃん



美「……っ!大丈夫!!」


優「んー。ちょっと熱いけど……熱計ってみようよ。」


俺がそう言うと…

美音はコクリと頷いた。


だんだんと顔が火照っていく美音をソファに座らせ、体温計を渡した。










ピピピピッ


優「貸して?」

測り終えた体温計を美音から受け取ると37.9°C。



んー。若干高いかな。


美「……。」


無言で何も喋らない美音は少し落ち込んでいるようにも見える。


きっと退院したばかりで文化祭も来週まで迫ってる今体調を崩したくなかったんだろう。






優「美音あつい?さむい?」


美「あ、あつい。」


……ならこれ以上上がらないかな。






優「ゼリーとかなら食べられそ?」


そう聞くとコクンと美音は頷く。




ゼリーを食べさせた後解熱剤を飲ませ、冷えピタと氷枕で様子を見ることにした。



あまり美音に辛い思いさせたくないし……





そのまま少しぐったりしている様子の美音を抱き上げて美音の部屋のベッドへと運んだ。




美「優也兄。ごめんなさい。」

ベッドに横にした瞬間美音は俺に謝ってきた。


優「どして?謝ることなにもしてないよ?」


美「気…使ってくれたんでしょ??」


優「んー俺もさ、美音に痛い思いや辛い思いさせたいわけじゃないんだよ。これで熱が下がるならそれに越したことはない。」


美「ありがとう。」


優「たださ、もし熱が下がらなかったら病院行こ?無理しなければきっと文化祭までには下げられるから。」


美「分かった。」




そして俺と美音は指切りをした。






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