私の主治医はお兄ちゃん
美音を寝かせてから部屋を出た瞬間に鳴り出した携帯。
優「はい。神崎です。」
看『神崎先生急患何ですけど…手が足りなくて…』
優「わかりました。すぐ行きます。」
……こんな時に。
でも急患ならしょうがないよな。
俺は美音に置き手紙をして病院へ急いだ。
病院に着くと近くであった事故によって重軽傷者が多数いた。
これじゃ確かに手が足りねぇよな。
看「神崎先生!こっちお願いします!」
優「わかった。今行く。」
俺は怪我人の処置を急いだ。
処置も終わり、ようやく落ち着いた頃は深夜1時過ぎだった。
湊「兄貴、お疲れ様。」
優「ありがとう。」
急患で湊斗も呼ばれたらしく終わった頃、缶コーヒーを持って来てくれた。
優「ふぅー。」
っとため息をつきながら携帯を開いてみると……
……?
美音からの着信履歴が3件も…
慌てて掛け直してみたけど出ない。
なかなか普段電話をかけてこない美音。
嫌な予感がする。
優「わりぃ。湊斗。ちょっと美音の様子見てくるわ!」
俺は美音のいる自宅へ一度戻るため、駐車場に向かった。
…すると目の前で止まるタクシー。
美「優也…兄。」
そのタクシーから降りてきたのは顔を真っ赤にした美音だった。