私の主治医はお兄ちゃん
次に目が覚めるといつものように病室のベッドだった。
これ、ナースコール押した方がいいやつだよね。
そう思ってナースコールに手をかけた瞬間に扉がガラガラと開いた。
駿「あ、美音。起きたか?」
美「駿介っ」
駿「顔色…だいぶ良くなったな。」
私の顔をみてそう呟き、すぐに駿介は優也兄を呼びに再び廊下に出た。
それから2〜3分もしないうちに優也兄が病室に入ってきて診察が始まった。
優「んー。顔色も良くなったし…大丈夫そうだな。」
美「優也兄…」
優「ん?」
美「あ、いや……」
優「あ、そうだ美音。今日マンションで久しぶりに4人で飯食おうって話になったんだよ。」
美「本当!?じゃ、じゃあ入院なし?帰っていいの?」
優「もちろんだ。ただし、この点滴終わったらな??」
美「うん!!」
少し不安だった……
また入院になるかもしれないって。
優「ただ。こんだけ貧血が酷いんだから、お前朝から自覚症状あっただろ?」
美「それは……」
優「なんで言わなかった。」
美「だって…」
駿「優兄、言わなかった美音も悪いけど…。文化祭に出たかった美音の気持ちだってあるんだから。」
優「わかってる。でも…次は怒るからな?」
美「ごめんなさい……」