私の主治医はお兄ちゃん



声がする方に振り向いてみると


美「悠真くん!!」


悠「よっ!!1人か?」


片手を上げながらそう言ってくる悠真くん。




美「うん。駿介が体調悪いから。」


悠「そっか。あ…のさ?良かったら一緒に帰らねぇ?」


美「私と?いいよ。」


私がそう言うと悠真くんは顔を少し赤くしている気がした。




そして2人で歩き出すと再び悠真くんが口を開く。


悠「美音ってさ、今付き合ってるやつとかいるの?」


美「えええ!!!???」

突然の質問に顔が熱くなるのを感じる。

でもそんな私とは真逆で悠真くんの顔は真剣そのものだった。




美「いないよ。大体体調すぐ崩すし、学校もあまり行けてないのに出来るわけないよっ」


悠「……俺は美音の良いところ。たくさん知ってるよ。」


美「え?」


そこまで言いかけたところで私の腕が悠真くんではない"誰か"に掴まれた。



























振り返るとそこには汗だくになった駿介が立っていた。








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