私の主治医はお兄ちゃん
湊斗side
次の日
早朝5時前。
兄貴のおかげでだいぶ熱も下がった。
この調子なら仕事行けそうだな。
俺はいつものように朝食を作り始めた。
駿「え…?なにやってんの?」
湊「何って朝食を……」
駿「俺作るから。湊斗兄寝てて。」
湊「もう大丈夫だから。心配すんな。」
駿「……だめ。まだ顔色良くない。」
……こいつ。
こーゆーことに本当敏感だな。
駿「それに今日は家を出すなって優兄に言われてるから。」
湊「は!?聞いてない…」
駿「うん。言ってないって言ってた。」
湊「駿介…お前どんどん兄貴に似てくるな。」
駿「まー弟だし。はい、ベッド戻って。」
そう言いながら駿介は俺の背中を押してきてそのまま部屋のベッドに横にさせられた。
…年の離れた弟にここまでされるとは
駿「別にいいじゃん」
湊「え?なにが?」
駿「少しくらい頼ってくれたって。湊斗兄が熱でてもしてあげられる事は限られてるけど…俺だって……心配してるから……」
少し顔を赤らめてそう言う駿介。
普段はぶっきらぼうだからこそなんだか可愛らしく見える。
湊「駿…ありがとな。」
俺が頭をポンポンしながら言うと
駿介はそっぽを向いて部屋を出て行った。
きっと恥ずかしくなったんだろう。
俺にはもったいないくらいの弟だ。