私の主治医はお兄ちゃん
コンコン
優「駿。入るぞ。」
駿「ゲホッゲホッ……っ」
……思ったよりかなり酷いかもな。
優「ちょっと診察するな。」
俺は診察を始めた。
喘鳴が聞こえるし。
喉もだいぶ腫れてる。
このまま家にいるんじゃ悪化していく一方かもしれない。
優「駿、やっぱ病院行こう。このまま家に居たってお前が辛いだけだ。」
駿「いかねぇ……ゲホッゲホッ。」
優「は?なんで?」
駿「誰が……守るんだよ。あいつのこと……ゲホッ」
間違いなくお袋がいなければ病院に行ってた駿。
優「俺だって……」
不安だよ。
お袋が何かするんじゃないかって。
でも俺は…
駿だって心配なんだよ。
分かってくれよ。
駿「俺はいかねぇ。大丈夫だから…頼むから。」
気持ちは分かるよ。
でも……
優「悪いけど駿の言い分は聞けない。気持ちは分かる。でも……駿に何かあったらそれこそ誰が守るんだよ。今は体を治す方が先だ。」
そう言って俺は無理やりでも駿を病院に連れて行くことにした。