私の主治医はお兄ちゃん
美「……悠真くん。」
悠「ん?」
美「あり…がと。」
そこまで言いかけると美音は眠ってしまった。
悠「ったく無茶しやがって……」
こんな熱じゃ起き上がってるのも辛かっただろうに……
あ、そーだ。
駿介に連絡しねーと。
purururu……
駿『おい!!連絡すんの遅すぎだ!美音は?』
悠「うっせーよ。協力してやってるだけマシだろ!!」
駿『いや…抜け出せるなら抜け出したいんだけど…』
悠「抜け出すとか考えてっから治るもんも治らねーんだよ」
駿『余計なお世話だっつの。んで美音は??』
悠「んー。だいぶ熱が高い。俺が送って行っても良いけどもしお兄さんが車とかで迎えに来れるなら美音もそっちの方が楽だと思う。」
駿『あーー…だよな。』
悠「ん?お兄さんには知られない方がいいの?」
駿『今の状況的にな。美音が何も言わず1人で家を飛び出したなら1人になりたい時だから。』
悠「そうなのか……」
何も言ってくれないけど…
行動1つで駿介にはこんなにも美音の気持ちがわかるんだな。
改めて思い知らされる。
こりゃ俺の入る隙はねーって事か。
駿『とりあえず美音は友達んちにいるとだけ伝えておくわ。』
悠「じゃあ美音が起きたらどうしたいか聞いてまた連絡するよ。」
駿『わかった。』
電話を切って部屋に戻ると美音はもうすでに起きていた。