私の主治医はお兄ちゃん
悠「そろそろ作り始めるか。」
勉強を始めて1時間半後くらいにそう言い出した悠真くん。
美「やったーーーーっ!!」
悠「急に元気になったな。」
美「だって勉強つまらないもーん。」
悠「ガキかっ!」
そんなことを言いながらも勉強同様ケーキ作りも優しく教えてくれる悠真くん。
悠「おい。美音髪に粉ついてんぞ。」
美「悠真くんだって!」
悠「まじ?この辺?」
美「んーん。そこだよ。ちょっとしゃがんで?」
悠真くんがしゃがむと頭についた粉をさっと払った。
悠「ありがと。」
さっと顔を上げながらそう言う悠真くん。
悠真くんがしゃがむとすごく顔が近い…
美「べ、別にっ!!」
私は慌ててそっぽを向きながらそう言った。
悠「よし。これで土台は出来たな。」
美「だね!ってもうこんな時間!!」
時刻は18時半を回っていた。
真冬のこの時間は外も真っ暗だ。
悠「ケーキ冷まさねーとだし、飾り付けはまた明日だな。」
美「うん。そうする。」
悠「んじゃ、家まで送るよ。」
美「ありがとう。」