私の主治医はお兄ちゃん
美「痛いの…やなの…ヒック」
駿「一瞬でしょ。」
美「でもやなのーっ」
駿介の意地悪。
泣きながら拒否し続けていると駿介は片手で私の腕を掴み、もう片方の手で私の目を抑えた。
美「駿…見えない〜話してっ」
駿「見えてても怖いだけだろ。すぐ終わるから我慢しろ。」
美「でもでも!見えないのもやだーっ!」
駿「少しじっとしてろ。」
駿介はそう言いながらさらに力強く抑えて駿介の体の方に私を引き寄せた。
……目は塞がれたままで見えないけど、駿介の胸元がすぐ側なのはわかる。
駿介の心臓の音が聞こえる…
でも伝わってくる鼓動は少し早くて…
こっちまでドキドキしてきちゃうよぉ〜
こんな至近距離にいたら…
……私の心臓の音も聞こえちゃうのかな??
優「終わり!頑張ったなぁ。美音!」
美「え?もう終わったの?」
優「終わったよ!じゃあこれ検査に回しちゃうから俺行くな!なんかあったら呼んで!」
……駿介に意識が持っていかれすぎて全然気付かなかった私。